粘土細工を知ったきっかけ
私はもともと、手を使って何かを作ることが大好きです。
かといって、お料理は味の加減がいまひとつですし、洋裁はどうしても布の長さがあわなくなってしまうという始末。好きではありますが、なかなか自分に合うものが見つけられませんでした。
そんなときに、友人から粘土で作るお人形の教室に一緒に行かないかと誘われました。
粘土遊びなんて小学校以来かなぁ、などと思いながら、気楽に一緒についていきました。
最近よく清涼飲料水におまけとしてついているお菓子やキャラクターなどが私は大好きで、そんな私をよく知っている友人は、絶対に気に入る教室だからと、是非にと私を誘ってくれたのです。
私たちが子供のころの粘土といえば、べたっとした手触りと独特のにおいがあり、いつまでも柔らかに造形できる、灰色の油粘土が主流でした。
または、粘ついた感触が見る見るうちに乾いていってしまう、真っ白い紙粘土くらいしか知らなかったものです。
ですが、その日に友人に連れて行ってもらった粘土教室は、陶芸粘土というまったく別の粘土を使うものでした。不快ではない土のような匂いが少しするだけで、手触りは滑らかですが固く、何より色とりどりのきれいな粘土の塊がいくつもありました。
きれいな毛糸玉のような鮮やかな色彩に驚いている私の目に、もっとかわいらしいものが飛び込んできました。
それは、教室の先生が陶芸粘土で作られた、小さなお人形でした。
コロンとした三頭身くらいの、デフォルメされたかわいらしい女の子の人形が、いろいろな色が混ぜ合わされたワンピースを着てちょこんと立っていました。
先生に許可をいただいて、そうっと指先で触って見ると、粘土とは思えないほどしっかりと固まっていて、陶芸の焼き物のようでした。
その割にはくりくりとカールした髪の毛の先や、ふんわり膨らんだ服のひだは紙のように薄くて、粘土と焼き物のいいところをぎゅっと集めたような作品でした。
何より、鮮やかな布で作ったぬいぐるみのように、服や髪飾りがきれいな色だったのが印象的でした。